銀座立田野からこの冬新登場の「ほっとあんみつ」を食べてみた

140207_hot_02冬に食べたくなる甘味と言えば、たい焼きやお汁粉、焼き芋などの温かなスイーツ。そんな冬ならではの期間限定スイーツという点に着目し、銀座立田野が温かい「ほっとあんみつ」を冬季限定で発売し始めたというので、編集部ではさっそく試食にうかがった。

銀座立田野と言えば、創業明治28年より手作りにこだわり続ける老舗の甘味処。あんみつ、ところてん、おしるこなどの甘味のみならず、釜めし、きしめんなども提供しており、女性を中心に人気を誇る。全国に7店舗展開しているが、2月3日に行われた試食会は銀座の本店で実施された。

まずは、素材の良さを味わって欲しいとのことで、今回特別にあんこ、寒天、赤えんどう豆が前菜として登場。4時間煮込んだという赤えんどう豆はふっくらとホクホク。富良野のあずきを約5時間かけて煮詰めて作るというあんこはねっとりと舌触りがよく絶妙な甘さだが、特筆すべきは寒天の味わいだ。

「あらめ」「ほそめ」「あおくさ」と伊豆の3種の天草をブレンドしたという“生寒天”からは、磯の香りがふんわりと漂う。ところてんをイメージしてもらうとわかりやすいかもしれない。弾力と歯ごたえが感じられ、素材の良さがわかるので満足感が高い。黒蜜が添えられていたのだが、何もかけないで食べた方が好みであった。

通常、寒天は温度を高くすると溶けてしまうが、今回開発された「ほっとあんみつ」は、お汁粉をベースとした特製のあんこソースをかけても溶けない工夫が施された特別な寒天を使用している。溶けないだけでなく、美味く仕上がるよう、何度も試作を重ねたとのこと。夏に比べるとどうしても冬に売り上げが落ちるあんみつを、ぜひ冬にも定番メニューとして美味しく食べて欲しいと考えた末に思いついた新メニューであるという。

運ばれてきた「ほっとあんみつ」には、アツアツの鉄瓶に入ったあんこソースと黒蜜、バニラのアイスクリームが添えてある。鉄瓶が非常に熱いため、店員さんがソースを注いでくれるシステムだ。鉄瓶からは湯気が立ち込め、アツアツのソースが溢れだす。初めて見る光景に興奮が高まる瞬間だ。
まずはそのままあんこソースを口にしてみると、まさにお汁粉。アツアツとは言え、口に運ぶには適度な温かさなので、猫舌の人でも大丈夫だろう。

寒天をソースと一緒に口に運ぶと、経験したことのない新食感が口に広がる。生寒天に比べると熱で少々柔らかくなっているが、適度な弾力が残されており、ソースとよく絡んで美味しい。なかなかクセになりそうな感覚だ。
アイスを少しずつ加えると、味がまろやかに。ちなみにアイスを全部一度に入れてしまうと温度が一気に下がるので、少しずつの方が良いようだ。

さらに黒蜜を入れると、また違った味を楽しむことができるが、個人的には寒天独特の磯の風味を感じたいので、黒蜜はほとんど使わなかった。自分好みに味を調整して食べ進めるのも、ほっとあんみつの楽しさかもしれない。
なお、トッピングとして煮あんずと求肥も入っているが、ソースの熱さでしんなりとしてしまっていたのが少し残念であった。

寒さが身に染みる季節はなかなか頼む機会も少ないが、これなら温かく、しかもあんみつとお汁粉をいっぺんに楽しめてお得な気分であるし、寒天の美味しさも味わえるので、冬のメニューとして定番化すれば嬉しいファンも多いのではないだろうか。ちなみにお客さんの反応も様々とのことなので、気になる人はチャレンジを。
「ほっとあんみつ」の価格は1200円(税込)で、2014年1月から冬の限定メニューとして提供中。ありそうでなかった新感覚の甘味をぜひご堪能あれ。

銀座立田野
http://www.ginza-tatsutano.co.jp/

 

試食会だけの特別な“前菜” あんこ、寒天、赤豆えんどう
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あんこ、寒天、赤豆えんどう

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