目と目で通じあう? 魚とは思えない目ヂカラを持つエビスダイ

140903_tai_013Dプロジェクションマッピングを用いた「ナイトアクアリウム」が話題の新江ノ島水族館。11月30日(日)までの期間中、17時~20時までの夜限定で実施されるプログラムなので、混雑もひと段落した夏休み明けを狙っている人も多いのではないだろうか(期間中休催日あり)。そんな“えのすい”で密かに話題になっているのが、魚とは思えない目ヂカラを持つエビスダイだ。

エビスダイは本州中部以南に分布するイットウダイ科の海水魚で、硬くて頑丈なウロコを持ち、捌くのが大変ではあるが味はすこぶる良いと評されている。見た目は立派な鯛を思わせる姿で特に珍しく感じないかもしれないが、この魚の真の魅力を知るためには少々時間が必要だ。
えのすいを訪れた際、エビスダイが飼育展示されている水槽が空いていたらチャンス。ノンビリと泳ぐエビスダイを眺めていると、運が良ければ水槽のガラス面に寄ってきてくれる。

頭の真横に目が付いているマダイやアジといったお馴染の魚に比べ、エビスダイの目は比較的前方を向いている。この特徴を活かし、正面を向いてガラス越しにジッと見つめ返してくるのだ。両目で見つめあう事でコミュニケーションを取ろうとしているのか、単に好奇心が強いのかは定かではないが、目と目が合った時の何とも言えない不思議な気持ちは他の生き物ではなかなか体験できない。

人の顔を両目で見つめる行動は、良く馴れたベタやパラダイスフィッシュでも見られるが、目が大きなエビスダイ程の目ヂカラは感じられないだろう。その日の気分によって付き合ってくれない可能性もあるが、大水槽やクラゲの展示以外にも様々な興味深い生物が展示されているので、そうした水族館の名脇役にも注目して欲しい。

新江ノ島水族館
http://www.enosui.com/

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