アラフォーだけど気分はまだアラサーな独身女性必見! 恋も人生も100%楽しむ生き方論

141014_futaba_01先日、2003年に放映されたドラマの再放送を見ていたのだが、ヒロインのOL(30歳)が自他共に認める“行き遅れ女”で、いかに早く寿退社するかということに心血を注ぐという悲壮感溢れる設定だったので、たった10年でも時代はずいぶんと変わったものだと実感した。
女性が一生働くという選択肢を手に入れ、仕事も遊びも恋愛も自由に謳歌する独身のアラサー・アラフォー女性が増え、時代と共に女性はたくましくなった。

とは言うものの、本当にこのまま独身でいいのか、出産のタイムリミット、自身の体力や肌の衰え、親の介護、老後の生計などの不安要素からは逃れられるはずもない。
また出産や美容の面から言えば、アラサーとアラフォーでは深刻度が大きく異なるのも事実だ。論語には「四十にして惑わず」という有名な言葉があるが、実際は惑わずに生きているアラフォーの独身女性はそういないだろう。

そんな迷える女性たちへ向け、自身も四十代半ばを迎えた作家の島田佳奈さんが『腐らず、枯れず、咲き誇れ! アラフォー独女の生きる道(税抜1200円)』を双葉社より刊行した。
奔放な恋愛経験による独自の恋愛観から自身を“女豹ライター”と名乗る島田さんは、「All About」の恋愛ガイドを務め、『人のオトコを奪る方法』を始めとする数々の著書を持つ作家だ。それ以前はモデル、キャバ嬢、OL、広告代理店、SEなどの経験があり、ちょっとユニークな経歴である。

豊富な体験と取材によるポジティブで甘辛な恋愛論が定評の島田さんだが、本書でも自身の体験やアラサー・アラフォー男女への取材を踏まえ、賢くしたたかに恋も人生も100%楽しむ極意を紹介、「骨太な生き方論」を語る。

本書では、テーマが恋愛、結婚、体、心に分けられ、それぞれ10の極意が記されている。たとえば恋愛では、「セフレ上等!もっと恋愛を楽しもう」と、あいまいな関係だからこそ得られるメリットを説き、遊ばれるのではなく自分にとって「遊べる相手」として人生を楽しもうと提案。

また、「フォークダンスのような恋がいい」と恋愛をフォークダンスに例え、踊ることを心から楽しんでいればいずれ曲は終わりを迎えるが、離れた手に執着せずにいれば必ず次の相手は現れること、踊ることを楽しんでいるか、過去にしがみついていないかどうか、問いかけてくる。

そして結婚の章では、「『母』にならなければ『女』失格!?」と、女性にとっては人生最大とも言えるテーマにも切り込み、最もやっかいなのはデリカシーのない発言をぶつけてくる他人ではなく、自分自身がそのような考えに固執しているケースであると指摘。
そして大事なのは産むよりも育てることであり、再婚相手次第ではステップファミリー(夫婦の片方、あるいは両方が子連れで結婚・再婚してできた家庭)となるケースも考えられると語る。

体がテーマの3章では、女性であれば誰もが美しくあり続けたい肌について、「若い肌は、金とエネルギー次第」と言い切る。アラフォーの肌には数万円もする高級クリームよりも、レーザーやフォトといった施術の効果がテキメン、自分の劣化に落ち込んでいるぐらいなら手軽で効果の高いエステやクリニックの活用をと薦める。
また、「アラフォーにもなって結婚していないのは、イタイ」「いい年して若作りしてみっともない」など「『イタイ女』の分岐点とは」何かを、大人の女性ならではの視点から分析する。

さらに心の章では、「『グレー』の多様さを楽しもう」と提案。トラブルに遭遇した時に、白黒つけずに視点を変えることを推奨。多様な物の見方をする術を身に付けると「嫌いな人」がいなくなり、ストレスフリーになれること、そして精神的に自立し、愛をもらうことばかりでなく必要なところに惜しみなく愛を与えることが「大人の女ならではの『自立』」であると説く。

本書からは、アラフォーになった今だからこそ内面で勝負できることもある、精神的に自立した女性になること、そして前向きに楽しい未来を描き今後の準備をしていけば、この先もずっと楽しいから「腐らず、枯れず、咲き誇れ!」という著者の力強いメッセージを感じる。

アラフォーだけど気分はまだアラサー、アラフォー真っ只中で今後の人生に不安を感じている人、アラフォー独女になりたくないと思っている二十代女性、そんな多くの迷える女性が読んで背中を押される1冊だ。

腐らず、枯れず、咲き誇れ! アラフォー独女の生きる道
http://www.futabasha.co.jp/booksdb/book/bookview/978-4-575-30743-6.html

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