江戸時代の迫力ある武者絵118点が日本初公開 ボストン美術館所蔵「THE HEROES 刀剣×浮世絵-武者たちの物語」が2022年1月に開催

歌川国貞 「茨鬼 戻橋綱逢変化」文化12年(1815)頃
Bequest of Maxim Karolik

世界最高水準の日本美術コレクションを誇るアメリカのボストン美術館が所蔵している
武者絵や刀剣を紹介するボストン美術館所蔵「THE HEROES 刀剣×浮世絵-武者たちの物語」が2022年1月21日(金)~3月25日(金)の期間、東京都港区にある森アーツセンターギャラリーで開催される。

ボストン美術館は、1870年にボストンの地元有志によって設立され、アメリカ独立百周年にあたる1876年に開館した。アジア、アメリカ、ヨーロッパなど古代から現代美術までの約50万点もの美術品を所蔵している美術館だ。

「金梨子地家紋散糸巻太刀拵」 江戸時代(17世紀)
Charles Goddard Weld Collection

今回は、世界有数の浮世絵コレクションで知られるボストン美術館の所蔵品の中から、浮世絵の祖と言われる菱川師宣から、歌川国貞、歌川国芳、歌川広重、月岡芳年など多くの有名絵師が描いた迫力ある武者絵118点が日本へ里帰りして初めて紹介される。

歌川国芳 「源頼光の四天王土蜘退治之図」 天保10-11年(1839-40)頃
William Sturgis Bigelow Collection

武者絵とは、「平家物語」のような軍記物語や武勇伝説に登場する英雄(ヒーロー)を描いた絵の事を言い、江戸時代には源頼光、源義経、上杉謙信、武田信玄などの武将の他、スサノオノミコトの武勇や巴御前のような女武者の奮戦が描かれるなど、武者達を描いた浮世絵が人気を博したという。

松涛軒貞勝 「土蜘蛛退治図鐔」 明治時代(19世紀)
Charles Goddard Weld Collection

さらに、ボストン美術館の所蔵品から厳選した刀剣や武者絵に共通のイメージがデザインされている刀剣の鍔(つば)なども展示される。

「橋弁慶図鐔 銘 連行」 江戸時代(19世紀)
William Sturgis Bigelow Collection

迫力満点の武者絵の他に、世界でも最も美しいと言われる日本の刀剣や細かな彫り物などが施されている刀の鍔(つば)など、見応えがあり貴重なものばかりなので、少し早いが年明けの『ボストン美術館所蔵「THE HEROES 刀剣×浮世絵-武者達の物語」』を心待ちにしよう。

「太刀 銘 安綱」 平安時代(11世紀)William Sturgis Bigelow Collection

【ボストン美術館所蔵「THE HEROES 刀剣×浮世絵-武者達の物語」】
https://heroes.exhn.jp/top.html
会 期:2022年1月21日~3月25日
会 場:森アーツセンターギャラリー
    東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー52階
主 催:ボストン美術館、日本経済新聞社、森アーツセンター
巡回情報:静岡市美術館  2022年7月2日 (土)~ 8月28日(日)
     兵庫県立美術館 2022年9月10日(土)~11月20日(日)予定
※開館時間、休館日、観覧料等の詳細は展覧会公式サイトで確認して下さい。

Photographs c Museum of Fine Arts, Boston

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