古(いにしえ)の英雄(ヒーロー)に会いに行こう。 その昔の英雄(ヒーロー)って、どんな人たちだったのだろうか?

昔の英雄(ヒーロー)ってどんな人たちだったのだろうか?

THE HEROES 刀剣×浮世絵-武者たちの物語
THE HEROES展館内

歴史好きの人たちなら、土蜘蛛を退治した源頼光や平将門を討伐した藤原秀郷の百足退治、弁慶が牛若丸に屈服する五条橋での戦いなどが現代でも有名だが、江戸時代でも昔の英雄(ヒーロー)・豪傑と呼ばれる伝説の人物達を描いた武者絵が人気を博していた。武者絵は、『平家物語』『太平記』などの軍記物語に伝えられる武者の活躍場面や故事伝説、謡曲・幸若舞・古浄瑠璃などの芸能に語られている武勇譚を描いたもので浮世絵初期から明治時代にまで描かれていた。

歌川国芳 「源頼光の四天王土蜘退治之図」 天保10-11年(1839-40)頃
William Sturgis Bigelow Collection ボストン美術館蔵
「土蜘蛛退治図鐔 銘 松涛軒貞勝」 明治時代(19世紀)
Charles Goddard Weld Collection ボストン美術館蔵

浮世絵には、風景画では葛飾北斎や歌川広重、美人画の喜多川歌麿、鈴木春信などが有名だが、英雄・豪傑たちが活躍する場面を描いた「武者絵」も江戸時代の庶民に人気だったという。
そんな昔の英雄(ヒーロー)・豪傑達の浮世絵を一気に見ることができる「ボストン美術館所蔵 THE HEROES 刀剣×浮世絵-武者たちの物語」が東京都港区の森アーツセンターギャラリーで3月25日(金)まで開催されている。

この展覧会では、世界最高水準の日本美術コレクションを誇る米国のボストン美術館所蔵品の中から厳選した武者絵の浮世絵版画118点を展示。すべてが日本初出展で、その武者絵のイメージがデザインされた刀の鐔(つば)27点なども武者絵と並べて展示されている。さらに、ボストン美術館が所蔵するコレクションから厳選した刀剣20口と、国内から膝丸、蜘蛛切、薄録など様々な名前を持ち源氏の重宝とされている「刀 折返銘 長円(薄録)」や上杉謙信の愛刀と言われる名刀「太刀 銘 来国俊 元亨元年十二月日」など数々の名刀が出品されているので刀剣愛好家は、この機会に是非見ておこう。

また、この刀剣と合わせて武者絵と共通イメージを持つ鐔の展示も見逃せない。土蜘蛛退治で有名な歌川国芳の「源頼光の四天王土蜘退治之図」と「土蜘蛛退治図鐔 銘 松涛軒吾竹貞勝」や牛若丸と弁慶の出会う場面を描いた歌川国貞の「武蔵坊弁慶 御曹子牛若丸」と「橋弁慶図鐔」など、数多くの見応えのある浮世絵と五条橋の戦いなどが見事に描かれた鐔を同時に見る事ができるは、またとないチャンスだろう。

歌川国貞「武蔵坊弁慶 御曹子牛若丸」 文化10-11年(1813-14)頃 
William Sturgis Bigelow Collection ボストン美術館蔵
「橋弁慶図鐔 銘 連行」 江戸時代(19世紀)
William Sturgis Bigelow Collection ボストン美術館蔵

Photographs Ⓒ Museum of Fine Arts, Boston

今、コロナウイルス感染症の新型ウイルスのオミクロン株が蔓延しており、館内でも感染予防対策を万全にしているが、我々も手洗い、うがい、マスク、三密を避けて古のヒーローに会いに行こう。我々が感じている現代のヒーローと古のヒーローとの違いを自分の目で確かめるのも良いだろう。

開催概要
会 期:2022年03月25日(金)まで開催
会 場:森アーツセンターギャラリー
住 所:東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー 52F
TEL :050-5542-8600(ハローダイヤル 受付時間:午前9時~午後8時)
URL :公式サイト https://heroes.exhn.jp/
SNS :https://twitter.com/toukenXmushae
主 催:日本経済新聞社、ボストン美術館、テレビ東京、BSテレビ東京、森アーツセンターギャラリー
巡回情報 2022年4月23日(土)~ 6月19日(日)新潟県立万代島美術館
     2022年7月2日(土)~8月28日(日)静岡市美術館
     2022年9月10日(土)~11月20日(日)兵庫県⽴美術館
※本展は、令和 3 年度日本博イノベーション型プロジェクト事業です。
※開館時間、休館日、観覧料など詳細は展覧会公式サイトで順次発表します。

森アーツギャラリー https://macg.roppongihills.com/jp/exhibitions/

ミュージアムショップ
ミュージアムショップ 「鎧櫃(よろいびつ)リュック」
弁慶と牛若丸のプラッシュ

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