“第41回東京モーターショー”の最大の目玉は何といってもトヨタ自動車のコンセプト・モデル“FT-86 Concept”だろう。実はこの“21世紀版86”の存在は、2年近く前から海外の自動車雑誌にスクープされていた。
今回のモーターショー全体を見渡しても、これだけ世界的注目を集める新発表は他になく、プレスデーの発表会場では6月に社長に就任した創業家のプリンス、豊田章男社長による11時10分からのブリーフィングを最前列で聞くために、9時の会場オープンと同時にわき目も振らず陣地取りを始めた欧州のプレスもいた。
いささか殺気立つ取材陣の前に期待のFT-86が姿を現した時が、このプレスデーを通してもっとも多くシャッターが切られた瞬間だった。
トヨタが「運転する楽しさ」を提案するというこのクルマ、フロントに搭載される富士重工製の水平対向4気筒2.0リッターにマニュアルの6段変速機が組み合わされ、後輪を駆動するFR方式のレイアウトが採られる。
興味のひとつはそのサイズにあるだろう。そこで現代版のFT-86と83年デビューのオリジナル版AE-86のサイズを比べてみると<FT-86/全長4160mm/全幅1760mm/全高1260mm><AE-86/全長4180mm/全幅1625mm/全高1335mm>となり、現在の側突安全基準に適合するため全幅が増えていることを別にすれば、むしろオリジナルよりコンパクトになっている。
一方で俊敏さの目安になるホイールベースは2570mmと、オリジナルの2400mmに比べて170mm延長されているため、多くの顧客がこのクルマに期待するであろう俊敏さがどんな水準で達成されるかについては、まだ何とも言えない。
気になるエンジン出力と車輛重量、さらに価格はまだ発表されていない。噂では2011年中に発売を目指しているとのこと。
気になる向きは是非とも10月24日から11月4日まで千葉県幕張市で開催される東京モーターショーに出かけてその目で確かめてみて欲しい。 【池田 直渡】