~世田谷区・川場村縁組協定40周年記念 かわば花火大会~ 武尊の山々に花火の破裂音(轟音)がこだまする

川場の夜空に打ち上がり色とりどりに変化する大輪の花火  ©ANN. Iizuka 

新型コロナウイルス感染症のオミクロン株の蔓延もこの1ヶ月間で下火となり、社会全体が以前に戻ろうとしている。世の中では、祭り、花火大会、イベントや全国旅行支援も先月から始まり国内各地で賑わいの様子をみせ経済活動が活発化してきている。                                                              ここ、群馬県利根郡川場村の「かわば花火大会」もその一つだ。この花火大会は、昨年で世田谷区と川場村との縁組協定が結ばれ40周年を記念しての花火大会だ。                                                                                       

【世田谷区・川場村縁組協定締結40周年】

今回は、「かわば花火大会」としての実施だが、本来は川場まつりのクライマックスを飾るのがこの花火大会だ。川場まつりの始まりは、村の各地区で昔からまつりはあったものの、村を上げての大きな祭りはなかったという。当時、村役場の職員が東京・世田谷区との交流事業の一環で世田谷ふるさと区民まつりに参加し、川場村でも村民の交流まつりができないものだろうか?との発案で川場まつりが始まった。1981年に世田谷区と川場村で「区民健康村相互協力に関する協定」を締結。昨年40年を迎えたことを記念し、令和4年2月6日(日)に川場村文化会館において『世田谷区・川場村縁組協定締結40周年 区民健康村関係者の集い』を開催した。(※縁組協定を締結した翌年に区民まつりに参加)

さらに、令和4年8月にも世田谷区と川場村で、世田谷区・川場村縁組協定40周年記念イベントを実施。この記念イベントでは、「おにぎりギネスチャレンジ」という誰でも参加できるSNSイベント「1時間にInstagramに投稿されたおにぎりの写真最多数(Most photos of rice balls uploaded to Instagram in one hour」記録に挑戦という企画もあったが、残念ながらギネスワールドレコードにはならなかったもののSNS上での反響は大きかったとの事だ。                                                                                       

【大輪の色の変化が美しい川場の花火】

今回の「かわば花火大会」は、世田谷区・川場村縁組協定40周年を記念して約3000発もの花火が打ち上げられたもの。
今回の「かわばの花火」に対し、川場村の担当者は「世田谷区・川場村の縁組協定40周年を記念して、昨年からさまざまイベントを実施してきました。今回の花火大会は、これまで交流事業に尽力されてきた、たくさんの方々へ感謝の気持ちを込めました。世田谷区と川場村の絆が一段と固く結ばれることを願い、また更なる交流の発展を祈り開催いたします。次代を担う子どもたち、住民の皆様にも秋の夜空に上がる花火を楽しんでいただけたらと思います。」 と語っている。
                               
幕開けのオープニング花火は、~田園の喜び~と言う題で豊かな自然環境に恵まれ川場村で生活できる事の喜びをイメージした華やかなスターマインでスタートした。                                           今回の花火師は、「上州花火工房 有限会社蟻川銃砲火薬店」だ。上州花火工房の歴史は古く、江戸時代の元禄年間(1965年)まで遡ることができる。当初は刀鍛冶としてだが刀工として川越松平家のお抱えとなり鉄砲製造改造修理となる。その後、川越藩が前橋に居城を移したのに従い、明治初期まで刀や鉄砲鍛冶商を続け明治以降、火薬類・煙火販売許可・煙火製造許可を得て、その後も群馬の地に根付いている。

上州花火工房の花火は、打ち上げ花火の色の変化にある。一つの花火が開いてから消えるまでに、パステル調の色表現で七色に変化するのが大きな特徴だ。肉眼では確認しづらいが、じっくり見ているとその色の変化の美しさに目を見張るものがあるだろう。     
上州花火工房の工場長である「吉田敬一」氏は、「昨年はコロナ禍という事もあり、山の上からの1ヶ所だけの大玉打上でしたが、今年は今までのように、山の上からとターゲットバードゴルフ場からの2カ所となり、遠近感と迫力を出す演出と同時にウチの特徴である色表現にも力を入れました。」と語ってくれた。

エンディングでは尺玉と呼ばれる直径300mにも及ぶ大輪の花火や華麗で迫力あるスターマインが川場の夜空を染めいた。武尊山に花火の爆発音が響き渡る様を体験すると、来年も川場の花火を見に来たいと思うほどの感動を味わう事ができるだろう。
経済不振の脱却を図るために、今後はイベントやお祭り、花火大会などが盛んに催される事が予想される。「かわばの花火」は、まだ、それほど知られていなく、このような見事な花火を知る人が少ないので、人気となる前に美しい花火を堪能しておこう。都会で味わう花火も素晴らしいが、川場で打ち上がる花火も素晴らしい。来年は、自然を楽しみつつ是非とも、訪れてみたい。

オープニングスターマイン  ©ANN. Iizuka 
スターマイン  ©ANN. Iizuka

◆花火写真家「金武 武(かねたけ たけし)」氏が語る川場の花火の魅力

金武 武氏プロフィール             
1963年神奈川県横浜市生まれ。 写真の技術を独学で学び 30歳で写真家として独立。 打上げ花火を独自の手法で撮り続けている。
写真展、イベント、雑誌等、メディアでの発表を続け、花火の解説や講演会、花火撮影ツアーの依頼が多数ある。

花火写真家 金武 武氏

今回の「かわばの花火大会」を撮影に来ていた花火写真家である「金武武」氏に、かわばの花火の魅力について聞いてみた。

「川場村は世田谷区と縁組み体制にあり、区民との交流が盛んだと聞いています。また、川場村の道の駅「川場田園プラザ」があり、日本一を誇る 道の駅だそうです。その川場村で花火が上がるという事で、非常に楽しみにして来ました。          

「川場村は世田谷区と縁組み体制にあり、区民との交流が盛んだと聞いています。また、川場村の道の駅「川場田園プラザ」があり、日本一を誇る 道の駅だそうです。その川場村で花火が上がるという事で、非常に楽しみにして来ました。          

川場の花火の特徴は、打ち上げ場所のすぐ近くで花火を見ることができるので、大迫力の花火を味わう事ができます。例えば4号玉という小さな花火でもすぐ近くで見ることができるで、あまりの迫力に皆さんピックリすると思いますよ。こんな体験は都会では体験することができません。

また、今日は尺玉という大きな花火が上がると聞いたので非常に楽しみです。花火を担当しているのは、上州花火工房さんで、この上州さんの造る花火は色がとてもキレイなのです。

どのようにキレイかと言うと、花火がドーンと上がり中心から外側に大きく広がりながら何回も色を変えます。 パステル調の色がゆっくりと色を変える様は他の花火屋さんでは、なかなか真似をすることができません。この川場村で上がる上州花火工房の色の美しい花火を、皆様に是非、見てもらいたいと思います。この川場村の花火も、徐々に知名度が上がってきているので来年・再来年と観客も増えてくる事でしょう。」

と川場村の花火の魅力を語ってくれた。

【自然を満喫できる川場村】

川場村は、明治22年に村制施行により発足。スキー場として有名な「武尊山」(2,158.3m)の南麓に広がる自然豊かな農村で86%を山林が占めている。武尊山に積もった雪の伏流水が湧き出て幾筋もの清流となっており、川の多い場所である事から村名の由来になったという人口3000人程度の小さな村だ。1980年代後半から日本を沸かせたバブル経済の時でも、近隣ではゴルフ場やリゾート施設を建設したが川場村では自然環境を守るために一切開発を許可しなかったため、現在の自然豊かな村でいられるのが特徴だ。

川場村を一望する
道の駅田園プラザ

この村は、標高も高いだけあって夏は涼しくアウトドアスポーツを中心とするレジャー施設が充実している。標高1,100m以上にある2つのキャンプ場やテニス、ターゲットバードゴルフ、渓流釣りなどが楽しめるアウトドアのメッカだ。また季節によってブルーベリー、ぶどう、リンゴなどの果樹園が沢山あるので、ファミリーや友人たちとフルーツの摘み取り体験をして楽しい一時を過ごせる絶好の行楽地ともいえるだろう。

さらに、川場村には世田谷区との交流をきっかけに作られた道の駅「川場田園プラザ」があり、全国的な道の駅ブームの中で全国道の駅グランプリ2022では1位に輝いている。この道の駅は、「1日まるごと楽しめる!遊べられる道の駅」がコンセプトで、年間約200万人もの人が訪れており、リピート率が7割という驚異的な数字には驚きだ。

また、日帰りで入れる温泉や温泉宿などが多数あるので、なにかと忙しい現代人にとって自然に触れて温泉につかれば、日頃のストレスも発散されること請け合いだ。
車なら関越自動車道の練馬ICから沼田ICを経由して川場村まで134kmと東京からは近いとは言えないが、ストレス発散の意味でドライブしながら訪れるには丁度良い距離だろう。

川場まつりは、例年7月に行われているが今年は、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため中止となったが、来年は7月に実施する予定だが、公式HPを参照してから出かけること。

Text : Takashi Ohtsuka    Fireworks photos : ©ANN. Iizuka 

◆かわば花火大会
場所:川場村中央公園  群馬県利根郡川場村谷地2419

主催:川場村むらづくり振興課                                             電話:0278-52-2111                                                  公式HP:https://kanko.vill.kawaba.gunma.jp/event/index.html                           交通:関越自動車道「沼田IC」→川場村 134km                                     電車:上越新幹線 上毛高原駅下車タクシー もしくは 上越線 沼田駅下車 川場循環バスで30分

◆上州花火工房 有限会社蟻川銃砲火薬店 https://j-hanabi.jp/
本社:群馬県前橋市千代田町3-3-4                                           事業:打上煙火製造及び販売/掛け煙火製造及び販売/花火大会企画及び制作                         電話:027-231-3366

◆道の駅「川場田園プラザ」
住所:〒378-0111 群馬県利根郡川場村大字萩室385
電話:0278-52-3711                                                     交通:関越自動車道「沼田IC」→川場村、道の駅川場田園プラザ方向へ約10分。                         営業時間:9:00~20:30(施設により異なる)                                 公式HP:https://www.denenplaza.co.jp/                                        バスとりっぷ :https://www.bushikaku.net/article/151826/

花火写真家 金武 武(かねたけ たけし)公式HP
https://k-takeshi.hp.gogo.jp/pc/

金武 武が伝えたい日本の花火100
https://www.onestory-media.jp/post/?id=694

酒造メーカーとコラボした花火作品ラベルのお酒「華火HANABI」
https://www.ebisu-do.jp/shin-yamagishi/HANABI.html

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◆金武武の半生をモデルにしたセミフクション小説。「人生の花火」 冨部久志著                             

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